タンニンなめし革の経年変化を楽しむために
タンニンなめし革は、使い込むほど色が深まり、手に馴染んでいきます。ただし、最初の半年ほどは革が硬く、扱いに戸惑う方も多いです。Sparrow Dawnで扱っている国内工房の財布とバッグを例に、経年変化の仕組みと日常のケアについてご説明します。
タンニンなめしとクロムなめしの違い
革のなめし方には大きく分けてタンニンなめしとクロムなめしの2種類があります。クロムなめしは短時間で仕上がり、柔らかく均一な質感が特徴です。一方、タンニンなめしは植物由来のタンニン酸を使って数週間かけてなめすため、革が硬めに仕上がります。
タンニンなめしの革は、使い込むことで革の繊維が締まり、独特の光沢が出てきます。この変化を「エイジング」と呼びます。同じ財布でも、使う人の手の油分や使い方によって変化の仕方が異なるため、世界に一つの表情になっていきます。
使い始めのケアと最初の半年
新品のタンニンなめし革は硬く、財布の場合は開閉がしにくいことがあります。これは正常な状態です。最初の1ヶ月は、毎日少しずつ開閉を繰り返すことで革が柔らかくなっていきます。
使い始めに革用のコンディショナーを薄く塗っておくと、乾燥によるひび割れを防げます。塗りすぎると革が柔らかくなりすぎるため、少量を薄く伸ばすのがポイントです。Sparrow Dawnでは無香料の革用コンディショナーを取り扱っています。
日常のケアと雨への対処
日常的なケアは、乾いた布で表面を軽く拭く程度で十分です。月に1回程度、革用コンディショナーを薄く塗ると、乾燥を防いで長持ちします。
雨に濡れた場合は、すぐに乾いた布で水気を拭き取り、形を整えて陰干しします。ドライヤーや直射日光で急いで乾かすと、革が縮んでひび割れの原因になります。濡れたまま放置するのも避けてください。
タンニンなめし革の財布を買ったお客さんが、2年後に「すっかり手に馴染んだ」と見せに来てくれることがあります。その変化を見るのが、この仕事の楽しみの一つです。